720式手帖生活

旅する手帳案内人 なぷの、手帳や文具のさすらい備忘録。ときどきお菓子、たまにお酒、ちょこちょこお猫。

紙好き必携『竹尾の紙セット』バラバラ事件~出題編~

f:id:napxnap:20171121151203j:plain

オジサンとコスモス

 こんにちは、<する手帳案内>、なぷ(@nap_techo)です。

 さむいですね。こちらからは以上です。
すべての物事が停滞する、寒気が、寒気が来たぞ…ッ!!

====================

更新履歴
2017.05.05-kkkk

====================

 ◆◆◆

 本日の720式手帖生活は―

で、お送りいたします。 

 ◆◆◆

◆前回までのおさらい
type720techo.hatenablog.com

 ◆◆◆

◆紙が好き

そもそもいつから好きかというと

 今回は紙について。
 まずは、私の紙の略歴をふりかってみようと思います。

 そのきっかけは、まず間違いなく、本から。

 それも文庫本ではなく、装丁を凝らした「ハードカバー」(単行本*1)。

 幼いころは、わけもわからずいました。


大事なのは、

なにに刷られているか、ではなく、
なにが刷られているか。

 

 そして多くの人にとっては、それは長じても変わらないかと思います。

 しかし、不詳ぱむだ、すでに幼少時より
「あれ。この紙、きらきらしてる」
「あれ。すごい、タイトルか金ぴかだ」
「なんだろう、この紙、ぺらぺらで水にぬれたらにじんじゃってるよ?」

 今の私ならばそれぞれの紙のおおよその連量・名前・印刷技術を特定できる自信があります。*2

 しかし、当時はカードゲームのはしり、
「カードダス」シリーズで、レアである特殊加工*3をされたカードを出るまで引いたりするくらいでした。
 一枚20円*4

ついで、レターセット

  小学校のころ、学級全体の社会科見学として近所の郵便局に行きました。


 そこで郵便の仕組み、手紙の書き方などを学習し、
なんとかひらがな・かたかな・ちょっとした漢字を書けるようになった児童一同、
手紙を書いて学習の締めとしたのです。

 多くの級友にとって、それはよくある学年行事の一つにすぎず。
 そして私にとっては、最高に楽しい経験でした。

 

 ◆◆◆

 

 少女漫画のご三家、「りぼん・なかよし・ちゃお」。
その漫画枠外に、当時はよく「ペンパル(文通相手)募集」が投稿されていました。

 かくいう私も、小学校1年くらいまで、せっせと応募しては「ごめんなさい」にがっかりしていました。*5

 

 ◆◆◆

 

 ですが、小学校2年から進級し、私にも文通相手ができたのです。
 お相手は、1・2年次の担当をしてくれた教諭。
 文通は数年続き、しだいに間隔が間遠になり、小学5年生くらいかな?
教諭が家庭を持ち、お子さんができたあたりでふっつり途切れました。

 しかし、私の手紙に対する妄念*6は今回の主題ではなく、
そう、手紙とは、紙に書くものなのです。*7

 紙とは、もちろんふつうの官製はがきであり。
 ポストカードであり。

 (お待たせしました)レターセットであるのです!

そもそもレターセットってなに

 小学校のころ、近所のちいさな雑貨店で、定期的に入荷するレターセットをいつも楽しみに待っていました。

 さて、そんなレターセット。
 レターセットというものの存在を知らない方も、
このIT全開の21世紀には多かろうとおもいます。*8

 いわゆる、紙の手紙を出すうえで必要なものがひとまとめになったセット、です。

 主な内容物は、

  • 便せん
  • 封筒
  • 封筒を止めるシール
  • 宛名を書けるシール

 などが主流です。
 しかしものによっては、よい香りのするしおりだったり、
星や動物の形にくりぬかれたメモなどがついていたり、さまざまです。

 なお、切手は別売り。 

 ◆◆◆

 自分の好みのレターセットを見つけては、
母におねだりして買ってもらったり、買ってもらえなかったり、お小遣いをやりくりしたり*9しました。 
 そのレターセット、今なら名前のわかる装丁加工が凝らされたものも多く。

 以下、大好きな熊本の印刷所Print-ONさんのサイトから、一例を引用いたします。

プリントオン 同人誌印刷

 印刷とはちがう、金属光沢をもつ『箔押し』。

f:id:napxnap:20171121142433j:plain

箔押し加工

  紙そのものをでこぼこさせる、『エンボス加工』。

f:id:napxnap:20171121142544j:plain

表紙エンボス加工

  そして紙自体が薄いクリームがかっていたり、
包装紙のような茶色だったり。

f:id:napxnap:20171121142714j:plain

用紙の特徴 クラフト紙92kg

 春先、あわいピンク色の便せんに桜の絵が刷られた便せん。
もう、もうときめきますね!もしかしたら男子には分かってもらえないやも、
と一瞬不安になりましたが、いや、そもそも季節をめで詩を詠むのに性差なし。

 そんな、風情と趣のあるものがレターセットには多かったように感じます。

『紙の名は。』

 一般の方にとっては、紙は紙です。
 なにに刷られているか、ではなく、なにが刷られているか。

 紙は印刷の乗る媒体でしかなく、主役はあくまで印刷内容。

 だから私も長らく知らなかったのです。


 その一枚いちまいに、『名前』があるということを。

 

 私が「紙の名前」を知るきっかけ、それは何だったかというと―

DO-JIN WORKS

 そう、みんな(?)大好き同人活動
 現在21世紀には多種多様な発表媒体がありますが、
私が活動を始めた90年代はもっぱら「便せん」や「同人誌」の発行が主流。

 どちらも、紙に印刷して、趣味と好みを同じくする同志の手へ渡っていくものです。

 そして、「受け取る側」でなく「送る側」は、
印刷会社の選定から刷り紙刷り色刷り部数、
発注書作成・原稿作成・入稿手続き・納品後の検品確認*10、等々全部を行うわけで。

 ここで、全然印刷業にもデザイン業にも関係ない、
多くの諸姉諸兄がこれに触れるのです、

『紙見本』!

紙見本、とは

 その印刷会社で使用できる、紙を小さくカットしたものをまとめた見本帳のことです。
 形状のイメージとしては、英語の単語帳が近いでしょうか。


 現在はwebでも見られますが、当時はとにかくアナログ全盛。
基本的には出版社に返信用封筒*11を送付し、
紙見本を封入して送り返してもらう、といったものがメジャーでした。

 場合によっては、イメージを浮かべやすくするため、
同じくその印刷会社で使用できるインクで、試し刷りが行われていることもあります。

 そしてその紙見本には、紙の名前と連量(重さ≒厚さ)が(ほぼ)必ず記されています。

 ◆◆◆

 ここでようやく、当たり前ながら、
今まで「ふつうの紙」と「それ以外の特別な紙」に分かれていた世界が、
「それ以外の特別な紙」それぞれに、名前があることが認識されたわけです。

世の中には思いのほか、紙好きが多い

前説終わり、さあ本題です

 見渡す限り、封筒を見て
「ああ半晒クラフト65kgだね」
 というひとがいなかったため、
もしくはお土産の菓子箱を見て、
「これはすごい。全面箔押ししかも二色だ」
 というひともいなかったため*12
てっきり私のような紙もの・装丁好きは少数派*13だと思っていました。

  ◆◆◆ 

 さもありなん、同人活動でもしないかぎり、
本職の方以外紙の名前や加工の種類なんて、
結婚式の招待状を外注するときくらいしか接点がありません

 しかし、しかし。
 そんな孤独な、日本各地に点在する紙好きの世界に風が吹いたのです。

君は『竹尾』を知っているか

そもそも私はどうして知っているのかというと

 えらそうな出だしですが、大分の隅っこ暮らしの私も知ったのはここ数年。

 美篶堂(みすずどう)さん(以下、敬称略)の製本ワークショップについて調べているときでした。

* 美 篶 堂 * misuzudo *

 すこし横道にそれますと、美篶堂はほぼ日手帳の製本キットを
2016年公式ショップで通販なさっていました。
(2017年公式ショップに該当ページなし?)

www.1101.com

 また、製本のワークショップで
ほぼ日手帳を製本しよう」という企画もなさっていた、
テチョラー(ほぼ日ユーザー)にも縁のあるお店です。

www.1101.com

 さて、そんなテチョラーにもご縁深い竹尾さん(以下、敬称略)。
 知る人ぞ知る、どころか、とっても有名な紙屋さん。

 これも有名な老舗の文具店、
銀座の伊東屋さんの改装にあわせて、
7階に紙のショールームをおおきく展開しています。

www.ito-ya.co.jp

 その竹尾が、神戸のフェリシモさん(以下、敬称略)と、まさかまさかのコラボ!

好き×好き=だいすき!

 私の中で、
異種格闘技戦国技 相撲VS最強の足技 カポエラ、ファイッ!(ゴングの音)
 それくらいの衝撃がはしりました。*14
 漫符(まんぷ)*15でいうところの、

黒ベタ*16稲妻フラッシュピッシャンゴロゴロ。

 えっ、最近オタク趣味に世間が寄って来てくれているとは思ったけれど、
おかたい紙屋さんが、そんな、「モーゼの奇跡ポーチ」ぱっかーん*17、とか作っちゃう悪戯心(あそびごころ)たっぷりのフェリシモと接点をもつなんて!*18

 竹尾には、なんだかこう、堅そうな/難そうなイメージを個人的に持っていたので、
とても驚きました。

 ◆◆◆
 もしかしたら私の知っている竹尾とは違うかもしれない*19
リンク先へ飛び、やっぱり私の知っている竹尾さんでしたー!
 ここまで1セット。

 さいしょの驚きがすぎさり、ページを熟読します。
 どうやらこれは、フェリシモさんがながいことプッシュしているシリーズ、
500色の色鉛筆シリーズの一環企画のようです。

www.500.gifts

500シリーズ

 正式な商品名は、

500色の色えんぴつ TOKYO SEEDS
紙の専門商社 竹尾が選ぶ 500種類の紙セットの会

www.felissimo.co.jp

 この500色の紙に、500色の色鉛筆を使ってね、というコンセプト。
 書き味についても、竹尾さんのお墨付き。

500色の色えんぴつと相性のいい紙を、なんと500種類。創業から約120年の歴史を持つ紙の専門商社 竹尾のプロジェクトチームが、自社で取り扱う約9,000種の紙の中から吟味し、実際に500色の色えんぴつで描き味を試しつつセレクトしてくれたスペシャルなラインナップ。

 私がこれを知ったのは、TwitterでRTされたツイートからだったのですが、
見た瞬間確信しましたね、「ああ、これは私買っちゃうヤツ」、と。

  そしてもちろん、意気揚々とオンラインストアにて定期申込を行いました。

 もちろん、「紙見本として」。*20

 そこで、思わぬ落とし穴を知ることになります。
 今明かされる衝撃の事実、この紙セット…名前が―!

『竹尾の紙セット』バラバラ事件~出題編~

『かみの名は。』2

  衝撃の事実、これが本当に衝撃といわずしてなんといおうか。

  ◆◆◆

 どうやら、この紙見本…

  • 上下左右ともに、綴じられていない
  • 紙1枚いちまいには、何も印刷されていない

 のです。

 ここで、最初に私を紙好きに叩き落した(言いがかり)『紙見本』について再度確認してみましょう。

 その印刷会社で使用できる、紙を小さくカットしたものをまとめた見本帳のことです。
 形状のイメージとしては、英語の単語帳が近いでしょうか。
(中略)
場合によっては、イメージを浮かべやすくするため、
同じくその印刷会社で使用できるインクで、試し刷りが行われていることもあります。

 そしてその紙見本には、紙の名前と連量(重さ≒厚さ)が(ほぼ)必ず記されています

  この、紙見本をイメージしていた私にとってあまりの衝撃。

 たしかに、見本写真にも名前は書いていません。
そもそも紙見本ではないので当たり前です。


 公式ページをよく読むと、

f:id:napxnap:20171121153204j:plain

(以下省略)

https://www.felissimo.co.jp/collect/gcd664348/?vf=03

 この『情報カード』に、紙の名前がまとめられているようです。

 ◆◆◆ 

 引用させていただいたツイートにもありますように、
届いた興奮でわあきれい!とバラバラにしてしまったがさいご

 紙名手配さんちで紙の名前もしくは色を頼りに、これはどの紙なのだろう、と探偵せねばならなくなるのです。

紙名手配

迷探偵したくないぱむだ、安楽椅子で沈思黙考す

 事前にこのことを知れてよかった。

 知らなかったら間違いなく、「きゃあきれーい!すごいこの紙きらきらしてるー!きゃわわーきゃわわー!」と、知能指数が2桁くらいになった阿呆っぷりを発揮し、すべてが終わったあと、

「―…あれ…?この紙…どこにも…なまえが、ない…?」

 と、きらびやかで魅力的な(名前のわからない)紙の真ん中で、途方に暮れること請負でしょうとも。ええそうでしょうとも。

 まぶたの裏に浮かぶようです。半泣きになりながら貴重な休日をつぶして紙の名前を調べる私が。

 その途中で力尽き、もういいや、と放り投げるさまが。

 ファインペーパーの中心で君の名はと叫ぶぱむだ!*21
その光景まで、そりゃあもうはっきりと!

未来予知終了、対策に入る

 さあ、ふこうな未来*22の浮かぶまぶたを開け、明るい未来へと舵を切ることにしましょう。

 私は旅<する手帳案内>人、ぱむだ。

 ブンガー*23・テチョラー*24で固めた我が不動のタイムライン*25に死角なし、今こそ蓄えにたくわえた商品知識より来たれ、日本の誇る

痒い所に手が届くグッズ!!

 

 ◆◆◆

 正直本題に入る前に7000文字も使うとは思わなかった、
脚注の多用でぱッと見文字数が少なく見えるといいんだけれど。

 などと、わけのわからないことをつぶやく容疑者。

 このいわゆる「前編」を読まなくても全然問題のない後編へ、続く。

 おたのしみに!

 ◆◆◆

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 雑貨ブログへにほんブログ村 雑貨ブログ ステーショナリー雑貨へ
よろしければクリックしていただけると、はげみになります!

 ◆◆◆

  

 ◆◆◆

 ここまでよんでいただき、おありがとうございます。
 今日もいちにち、ご安全に!


 それでは、また。

 Have a good life with TECHO!!

 ◆◆

*1:書店員はてなの一つなのですが、単行本というのは世間一般的には「コミックス」、
いわゆる漫画連載を一冊にまとめた書籍のことです。
しかし書店員のいうところの単行本というのは、新刊として発売される文芸書、のことです。
たぶんググったらこの辺り詳しくでてくるのでしょうが、
寒気に震えている私には耐えられない。
あと別窓でアップロードしているネコの写真のせいで動作が不安定だ!

*2:なお精度は紙に興味のない人間を0、プロ(本職)を100とした場合60程度です。

*3:ホログラムペーパー印刷、通称:キラカード(ローカル名)

*4:昭和物価相場。

*5:大人になった今では、「応募するではなく、逆に募集するで投稿すればよかったのでは」と戦略分析をしていまいますが、さておき。

*6:もうねんて。

*7:当たり前である。

しかし世の中には葉っぱだのガラス瓶だのに書く人間がいるから、
あながち当たり前でもないのかもしれない。

あ、葉っぱやらガラス瓶に書いたの私です。あとは竹とか。

*8:生まれた瞬間から光回線が備わっている世界ってどんな世界なんだろう。

 絶対私たちの世代と根本的なところの価値観が変わっている気がするのですが。

 いい意味でもわるい意味でも。

 若い世代のみなさんとちょっと話してみたいのですが、
いかんせん機会がなくてさみしい。

*9:三番目なんだやりくり。
というのも、なぜかうちの家庭は学習に関係するものの財布のひもがゆるっゆる、だったのです。
いやあ本当文具全盛期な現代でなくてよかった。
いやあ本当近所に大型文具店がなくてよかった。

なおレターセットが学習に必要かというと、
どう考えても必要ないのですが、送る相手が担任なり引っ越した友人なりと分かっていたため、反対はされませんでした。

*10:今書き出していて一人で作家出版流通書店社、
本ッ当ぜんぶやってるなあ同人活動…としみじみしました。
きょうび情宣やプロモーション活動もやらないといけないので広告も、ですね。

*11:往信に、返信用の住所氏名を書き、
切手を貼った封筒。同窓会の往復はがきにイメージとしては近い。

*12:どんな会話を日常で求めているのか。
そんなの小説のなかだけですよ。

*13:なお同人界隈にははいてすてるほどいる。
いるが、同人界隈はメジャー(少数派ではない)だと錯覚するほどおめでたくもない。

*14:繰り返しますが、当ブログの3割は、
(事実を基にした)うそ・おおげさ・まぎらわしい、でできています。
表現はオバちゃん補正3割増しです。

*15:漫画で用いられる表現技法全般。

  • 青ざめたときに額から入る縦線
  • なにかを思いついたときに灯る豆電球
  • 思い通りにいかないときに浮かぶゴチャゴチャした線、などです。

    *16:ベタ塗の略。
    黒い塗りつぶし、のこと。

    *17:

    info.felissimo.co.jp

    *18:紙屋なのだから、オーダーがあって納期と価格に双方承諾したら卸しますよどこだって。
    と、脳内理性班はいつもどおりですので突っ込みは不要です。
    色眼鏡とステレオタイプとバイアスまみれのぱむだです。
    なお、学生時代教授に言われた
    「芸能人や有名人がCMしているからといって、信用するな。
     特に芸能人は仕事なんだから、事務所がOKさえすれば、
    金さえあればお前だって依頼はできるんだからな。」
    という言葉を肝に銘じております。

    *19:世界線が!ちがうかも!

    *20:製作者のコンセプトは往々にして無視される実例。

    *21:いろいろまざってる。

    *22:めっちゃ具体的

    *23:文房具好きなひと。

    *24:手帳が好きなひと。

    *25:タイムラインなので不動どころかめっちゃ動く。